2011年12月29日木曜日

年末年始、お元気でお過ごしください


葛飾柴又 矢切りの渡し

    ブログを公開して二カ月少しで、9千をこえるページレビュー(閲覧)をいただきました。

   駄文、雑文のたぐいにもかかわらず、辛抱づよく読んでくださった皆々様に、衷心より御礼を申し上げます。
   ありがとうございました。

   年末年始は、沈思黙考、ひたすら反省の日々をすごす所存でございます。

         皆様も、お元気でお過ごしください。

                                                           大門拝
                                                                                  

2011年12月28日水曜日

映画のすすめ9-原田美枝子の名セリフ


   映画「はつ恋」(2000年)のワンシーン。むかしの恋人、藤木(真田広之)が、余命すくない病床の志津枝(原田美枝子)を訪ねてきます。窓の外には桜が満開。

  藤木 「 桜か。ひとりで見るにはきびしい花だよな。おまえはこの一年、なにをやってきたと…」
  志津枝「 私だって、なにもしてない…でも、生きてきたわ」

2011年12月27日火曜日

絵本のすすめ26-「パパのカノジョは」

ジャニス・レヴイ作 クリス・モンロー絵
もん訳 岩崎書店










   粋で、じんわり泣けてくる絵本です。

   ちょっとかわった、パパのあたらしいカノジョと、わたしのものがたり。

2011年12月26日月曜日

こんなの社会保障っていわない


映画「黄昏」








    閣議決定された来年度予算案の新聞記事をみていると、社会保障の解説のところで、「現役世代」、「高齢者世代」という表現が二つも三つも出ていました。
    厚労省の説明を鵜呑みにしているのでしょうが、「現役世代」には高齢者の医療や年金の負担を重く感じさせ、「高齢者世代」には肩身のせまい思いをさせて医療、年金をがまんさせる―意図的な分断策の片棒をかついでいるとしかおもえませんでした。
   そもそも「世代」で分けるという考え方がおかしい…。

2011年12月25日日曜日

映画のすすめ8-抜き身の刀

椿三十郎(三船敏郎)








   小学生のころから、映画館に入りびたりでした。
   父は東映の美術の仕事をしていました。当時は「家族パス」のようなものがあり、従業員の家族は映画館にタダで入れたのです。
   母も映画好きでしたので、新作がくるたび、私をつれて近所の、京都北大路にあった映画館に足をはこびました。「タダ見の親子」として、有名になっていたのかもしれませんが、そのうち、映画館のおじさんは、私ひとりで行っても、中に入れてくれるようになりました。

2011年12月24日土曜日

絵本のすすめ25-「サンタおじさんのいねむり」

ルイーズ=ファチオ作 偕成社










   いまから23年前、息子へのクリスマスプレゼントとおもって買った絵本です。

   ところが、5歳の息子は、よろこぶどころか、「絵本なんかより、ガンダムのおもちゃがよかった」と、あらわな怒りをしめしました。
   こちらにも、父親の面子(メンツ)というものがあります。おもちゃは正月に買うかわりに、絵本の読みきかせに応じるよう求めました。

   心温まる、いいおはなし。読ませてしまえばこっちのもんだと思いきや、読後の息子の冷たいひとことが、いまも悪夢のようによみがえります。  「それだけ?…へんなサンタクロースだね」

2011年12月23日金曜日

映画のすすめ7-송강호(ソン・ガンホ)


ソン・ガンホ











    韓国の俳優というと、日本では美男(イケメン)のヨン様、ビョン様などが人気ですが、なんど聞いても、フルネームがおぼえられない。
    いちど映画を観ただけで、しっかり名前をおぼえてしまったのが、ソン・ガンホ。真剣ながらどこかユーモラスというのが持ち味で、世界につうじる演技派俳優です。

   先日、被災地の中小企業の社長さんたちと一献かたむけたとき、韓国映画が話題になり、「おれはソン・ガンホが好きだ」という方がいました。

2011年12月22日木曜日

乱読のすすめ35-司馬遼太郎のよみかた









    友人 「NHKのテレビで、『坂の上の雲』をやってたね…」
    わたし 「小説のほうが、もっとおもしろいよ」
    友人 「えー、司馬遼太郎なんか読むの?」
    わたし 「だいたいは読んだけど…」
    友人…( ちょっと、白い眼 )
    わたし…(読みもしないで、その眼はなんでっか?)

2011年12月21日水曜日

乱読のすすめ34-原発事故はみんなの共同責任?

現代書館












   ことしの三月の終わり、東京電力の社員の息子さんで、小学6年生のゆうだい君は、「原子力発電所を増やさなければならなかったのは、日本人がむだに電気をつかってきたから、地球温暖化防止のために必要だったから…なのに、みんなは無責任」と、毎日小学生新聞に投稿しました。
   東電にたいする批判が日増しにきびしさを増すなか、ゆうだい君はどんなにつらいおもいをしたことでしょう。

2011年12月20日火曜日

絵本のすすめ24-「パパはジョニーっていうんだ」

ボー・R・ホルムベルイ 
BL出版












   理由あって離婚した両親、テイムは、パパと離ればなれに…


2011年12月19日月曜日

月夜の晩に









   カジノ解禁の議員立法は、前国会にはけっきょく提出されませんでした。また、宮城県の村井知事は、13日の記者会見で、仙台空港周辺にホテルやアミューズメント施設を造ることはあっても「カジノはやらない」と明言しました。これで被災地にカジノという構想は、ほぼつぶれたとおもいますが…。

2011年12月18日日曜日

乱読のすすめ33-中川右介「第九」









   12月といえば、「第九」(ベートーヴェンの交響曲第九番)の合唱の季節。
   ドイツ語がちんぷんかんぷんでも、その気になって聴いていると、何となくおごそかで勇壮な気分になるから不思議です。

   ところが、ベートーヴェンがこの曲をつくったのは、じつはお金がほしかったからだった…

2011年12月17日土曜日

官僚もいろいろ








   国会にいると、いろいろな官僚のみなさんと出会います。

   たしかに、庶民の気持ちなどわからない、せまい視野とせまい人格の持ち主が多い。なかには、日本語がつうじないひともいます。うまれつき変人だったわけでもあるまいし、霞が関の風土がそういう人間を造ってしまうのでしょうか。


2011年12月16日金曜日

絵本のすすめ23-「ぼちぼち いこか」

偕成社

  ことしは色々やろうとおもっていたが、あんまり、できずに、1年すぎた。
まあ、ええやないか。来年も、ぼちぼち、いこか。

2011年12月15日木曜日

トモダチの請求書








   師走の、霞が関と市ヶ谷のあいだの某所。
   「2011年をふりかえって」と題し、こういう秘密会談がおこなわれた( かもしれない )。

   外務省高官、忠米太郎氏(仮名)
   「海兵隊の献身的な支援活動は、被災地の方々からたいへん、喜ばれました」

   米軍「オ・トモダチ作戦」司令官、フレンドシップ氏(仮名)
   「兵士タチハ、今マデ、殴リコミ専門デ、良イコト、シタコト、ナッシング」

2011年12月14日水曜日

乱読のすすめ32ー無関心のわな

新教出版社












   世はクリスマスに、忘年会シーズン。にぎわう新宿や赤坂のまちを歩いていると、日本はほんとうに原発事故に遭遇している国なのかとおもってしまいます。
   テレビもいつしか、くだらないバラエティ番組のオンパレードにもどってしまいました。

    『福島原発でいま起きている本当のこと』(9月、宝島社刊)の作者、淺川凌さんは、こう語っています。

    “ 事故から約半年。原発に関する報道は、極端に少なくなりました。世間には、「収束作業は前進していて、峠を越えた」「原発のことは、もう考えたくない」というような空気が流れているように思えてなりません 。 …危機は、いまだに去ってはいません。真実は、少しも明らかにされていないのです ”

2011年12月13日火曜日

絵本のすすめ22-「川のうた」


絵、E.B.ルイス 光村教育図書










   米国の作家、ラングストン・ヒューズが18歳のときにかいた有名な詩「川のうた」をそのまま絵本にしたもの。E.B.ルイスの深みのある絵が、ヒューズの世界をそのまま私たちにぶつけてきます。

   絵本をこえた、芸術作品です。


      川のうた

   わたしは、たくさんの川を知っている

   世界のなりたちと同じくらい古く、人間の体を流れる血より深い川を。

   それで、わたしの魂も、川のように深くなったのだ。

   夜が明けそめるころ、わたしはユーフラテス川で水をあびた。

2011年12月12日月曜日

乱読のすすめ31-これでいいのだ


ドリアン助川 角川SSC新書












   おととい、きのうと青森、札幌で消費税問題についてお話ししました。
   移動時間はたっぷり。東京駅の八重洲ブックセンターで、新書を数冊、買いこんで乱読しましたが、下手な経済本より面白かったのが、「バカボンのパパと読む老子」(ドリアン助川、角川SSC新書)。

     弱い力が強いのだ-

   反者道之動( 反は道の動なり )
   弱者道之用( 弱は道の用なり )

   この世にあるものは、いずれ衰え、死んで、自然にもどっていくものなのだ
   すべては強引にでなく、柔らかい弱い力で行われるものなのだ

   そこに、はじめちゃんが解説のコメント。







2011年12月11日日曜日

絵本のすすめ21-「にぐるま ひいて」










    賭博だのパチンコだの、どろどろした話にも、いいかげん嫌気がさしてきました。

   こんなときは、地道にはたらく人々の絵本、 「にぐるま ひいて」(ドナルド・ホール・文、バーバラ・クーニー絵、ほるぷ出版)に、こころ洗われる気がします。

    10月 とうさんは にぐるまに うしを つないだ それから うちじゅう みんなで 
    この いちねんかんに みんなが つくり そだてたものを なにもかも 
    にぐるまに つみこんだ…。

2011年12月10日土曜日

党を憎んで人を憎まず









   きのうの臨時国会最終日のこと。
   みんなの党の新人議員Mさんが話しかけてきました。
   「大門さんは、山岡大臣を追及したときも、古川大臣追及のときも、優しかったですね。自民党は、血も涙もない攻め方をするのに」と。

   「人を詰めるときは、すこし逃げ道を残してあげるくらいがちょうどいいのでは」というと、
   「なるほど、勉強になりました」と、Mさん。 ( ほんまかいな )

   べつに、優しいわけではありません。 ( とくに男性議員には )

2011年12月9日金曜日

カジノ(賭博場)解禁-被災地にしのびよる魔の手⑤

さすらいのギャンブラー
映画「黒い賭博師」より





   6日に、テレビ中継の国会質問で、カジノ問題をとりあげたせいか、この三日間、本ブログへのアクセス数がふだんの数倍にはねあがり、とくに「被災地にしのびよる魔の手」シリーズが読まれています。
  8日、世界的な経済情報通信社であるブルームバーグも、「カジノ法案:超党派、震災復興・国際観光を武器に突破口を模索 」という記事を発信しました。

   日本の大新聞、テレビは、パチンコ関連企業などから巨額の広告料をもらっているため、ほとんどカジノ問題をとりあげようとしません。
   さすが世界のブルームバーグ。内容も関係者の取材にもとづいたリアルなものになっています。
  とくに、わたしの質問で記事を締めくくっているところに、知性を感じます。

   以下、記事そのまま。

2011年12月8日木曜日

カジノ(賭博場)解禁-被災地にしのびよる魔の手④質問動画付き

大王製紙、井川意高前会長







   東京・麻布の高級クラブで、シャンパングラスの下に1万円札を10枚を重ね、ホステスさんがシャンパンを一気に飲み干すと、その10万円をあげるなどのバカさわぎをしていた、大王製紙の井川意高(もとたか)前会長。
   派手な遊びが高じて、国内の違法カジノに手をだし、ギャンブル依存症に。

2011年12月7日水曜日

絵本のすすめ20-「さっちゃんのまほうのて」

先天性四肢障害児父母の会 偕成社
赤い靴児童文化大賞受賞














   人類一般の幸福を語るのもいいが、まず目の前で困っている人のために汗をかけ。

   しかし人の痛みや苦しみを、ほんとうに自分のこととしてとらえるのは、かんたんではありません。
   そんなとき、読みかえすのが、「さっちゃんのまほうのて」。

2011年12月6日火曜日

カジノ(賭博場)解禁-被災地にしのびよる魔の手③


どんなに華美にしても、賭博は賭博








   そもそもなぜ、賭博は刑法で禁じられているのでしょう。

   法務省の見解は「賭博行為は、国民の射幸心を助長し、勤労の美風を害するばかりでなく、副次的な犯罪を誘発し、さらに国民経済の機能に重大な障害を与えるおそれのあることから、社会の風俗を害する行為として処罰することとされている」とのこと。

   どうしてこんな犯罪行為を、わざわざ解禁しようと熱心にうごく連中がいるのか。

2011年12月5日月曜日

稲盛さん、えらそういうまえに、税金払ってください













   きのう、東京駅の書店で山積みになっていた新刊本の「利他」(稲盛和夫、瀬戸内寂聴)を、ざっと立ち読みして、ひとこといいたくなりました。

   「稲盛さん、えらそういうまえに、税金払ってください」 と。

2011年12月4日日曜日

絵本のすすめ19-「ぺイネの恋人たち」

小学館













   「結婚したてのころ、きみは食べたいほど可愛いかった。あれから40年。あのとき食べておけばよかった」…とは、綾小路きみまろさんの有名な持ちネタ。

   メルヘンチックで、ちょっとセクシュアルな 「ぺイネの恋人たち」は、時計の針を、「あのとき」にもどしてくれます。

2011年12月3日土曜日

乱読のすすめ30-日名子暁「詐欺師たちの殺し文句」

日名子暁 主婦の友新書












   「150日間で3倍になる」投資説明会。

   KKC(経済革命倶楽部)、山本会長、登場。

   「わたしは、この地球と人類の危機を救うため大聖人としての使命を果たせと、神から啓示を受けたのです。集めたお金を使ってさまざまな投資をしています。大分県の大理石の山。インドネシアの石油…わたしがお金をかきあつめてドロンする詐欺師に見えますか? 解約したいときは、キャンセルのキャンの一言で、すぐお金をお返しします。わたしのことを、サギでなく、ツルと呼んでほしい!」

   (参加者から笑いと拍手)

   そこに、きんきらきんの服をきた会長の妻が登場。

「みなさん、この人の顔をよく見てください。この顔が人を騙すように見えますか? むしろ騙される顔でしょう」

2011年12月2日金曜日

乱読のすすめ29-大阪、どないなってんねん?

橋下徹 堺屋太一
文春文庫













   わたしの生れは京都ですが、父方の本家は代々、大阪で造り酒屋をいとなんできました。
   半大阪人として、今回の大阪ダブル選挙の結果は、やはり気になります。

   開票の翌日、学生時代の演劇仲間で、いまは某銀行の中堅幹部であるSくん(大阪市在住)に電話をしてみました。

   わたし 「大阪、どないなってんねん? きみは平松さんに入れてくれたんやろな」
   Sくん 「………」
   わたし 「ほぉ~。裏切ったな」
   Sくん 「わるいなー、おまえの選挙のときは、入れたるさかい」
   わたし 「なんで、橋下さんやねん?」

2011年12月1日木曜日

絵本のすすめ18-「はやくはやくって いわないで」

作・益田ミリ 絵・平澤一平 ミシマ社
第58回産経児童出版文化賞受賞














                  はやくはやくって   いわないで

                  どうして できないの?  ってきかないで

                  ひっぱらないで   おさないで

2011年11月30日水曜日

映画のすすめ6ーカレン・シルクウッド事件

メリル・ストリ―プ主演
「シルクウッド」













    カレン・シルクウッド事件をご存知ですか?

   1974年に実際にあった、プルトニウムがキーワードの事件です。

  ※プルトニウム 
自然界にはない元素で、ウラン235の核分裂で作られる。猛毒性をもち、その半減期は2万数千年といわれる。

   カレン・シルクウッドは、アメリカ、オクラホマ州にある原子力関連企業カーマギー社のプルトニウム工場ではたらく化学技師であり、労働組合の活動家でもありました。
   ある日、カレンは放射能探知機に感知されたことをきっかけに、原子力委員会の資料を読みこみ、社内でプルトニウムの危険性をうったえるようになります。

2011年11月29日火曜日

カジノ(賭博場)解禁-被災地にしのびよる魔の手②

宮城県名取市






   「乱読のすすめ19」でふれた「仙台カジノ構想」。産経新聞などの報道では、「地元住民からカジノ建設を求める1万人をこす署名が集まるなど、強い要望が出されている」とのこと。

   ほんとうでしょうか。

   実際に仙台空港周辺(宮城県名取市)の被災された住民のみなさんとお会いして、直接、話をうかがいました。

2011年11月28日月曜日

カジノ(賭博場)解禁-被災地にしのびよる魔の手①

賭博場解禁をねらう人たち

   先日、海外の経済専門通信社であるブルームバーグの記者から、インタビューの申し入れがありました。テーマは「日本の被災地におけるカジノ(賭博場)建設について」。海外メデイアはかなりこの問題に関心をもっており特集記事をくみたい、 推進派の国会議員のインタビューをとったが、公平を期すため反対する議員の意見も聞きたいとのこと。

   日本で被災地に賭博場をつくり、海外からお金持ちを呼び込もうという動きがあるのを、世界中に発信されること自体、恥ずかしいことだとおもいました。

 どこまで記事にされるかわかりませんが、以下の点を話しました。

2011年11月27日日曜日

絵本のすすめ17-「たかこ」

童心社










      金子みすゞ 「わたしと小鳥とすずと」

   わたしが両手をひろげても、お空はちっともとべないが、
   とべる小鳥はわたしのように、地面(じべた)をはやくは走れない。

   わたしがからだをゆすっても、きれいな音はでないけど、
   あの鳴るすずはわたしのように たくさんのうたは知らないよ。

   すずと、小鳥と、それからわたし、みんなちがって、みんないい。



    そうはいっても、ぼくのクラスにやってきた、てんこうせいの「たかこ」は、ちがいすぎるのだ

2011年11月26日土曜日

乱読のすすめ26~28-母を想う三冊の文庫本










   この1週間、国会内の本屋さんや駅の書店をのぞいても、読みたくなるような本に出会えません。大きなブックセンターを1日かけてゆっくり回ってみたいとおもいますが、当分は無理のようです。

   夜中に、なにか再読するものはないかと、支離滅裂に分類された自宅の本棚をかきわけていると、前後二段に積まれた本の奥に、母を題にした文庫本が、三冊きれいに並んでいました。

   なぜその三冊だけ、関連性をもって鎮座しているのか。 自分で並べた記憶もなく、母という神聖かつ絶対的な存在が、みずから引き寄せあって確固たる位置をしめたとしか考えられませんでした。

2011年11月25日金曜日

選ぶべき道は脱原発です

選ぶべき道は脱原発
ではありません









   「WⅰLL 」という月刊誌をよんでいて、びっくりしました。

   評論家の櫻井よしこさんが、写真入りで「選ぶべき道は脱原発ではありません」という意見広告(国家基本問題研究所)をだしています。いったい、その意図はどこにあるのか。

2011年11月24日木曜日

世界でいちばん重要なこと


ナオミ・クラインさん









   いまアメリカでは、経済格差の広がりに抗議する「ウオール街を占拠せよ」運動が、2ヶ月以上にわたって続いています。ロンドンでも先月中旬、「ロンドン証券取引所を占拠せよ」のデモがおこなわれたとのこと。

   日本なら、「兜町を占拠せよ」といったところでしょうが、どうも兜町ではピンとこない。
   ずばり、経団連ビル、または民主党本部を占拠せよというイメージではないでしょうか。

2011年11月23日水曜日

絵本のすすめ16-「しげちゃん」

室井滋・作 長谷川義史・絵 金の星社











   自分の名まえが好きですか?
   子どものころ、名まえのことで、からかわれたり、いじめられたりしたことはありませんか?

  女の子なのに、しげるという名まえのしげちゃんは、小学1年生の入学式のときから、男の子にまちがわれ、いやなおもいをします。

  「 ねぇ、お母さん わたし、じぶんの名前、キライ! もっと かわいい 名前に かえてよ」
   泣きべそをかくしげちゃんをだっこしながら、お母さんは、滋(しげる)という名前にこめた、お父さんとお母さんのねがいについて話してくれました。

2011年11月22日火曜日

民主と自民、どこがちがうの?

上島竜兵さん








   民主党政権になって2年以上がたちました。自民党政治を変えるといって政権をとっておきながら、いまや消費税増税やTPP参加など、かつての自民党の路線を継承し、前へすすめようとしている民主党。国民をバカにするにもほどがあります。

   いっぽう、自民党は自民党で、なんで民主党と対立しているのか自分でもよくわからなくなって、昨日の質疑もふくめ、あげ足取りのつまらない質問ばかりくり返しています。

   このままいくと、質問することもなくなり、こんなやりとりが行われるかも…。

2011年11月21日月曜日

御用学者

「出来ごころ」(小津安二郎監督)







   広辞苑によれば、御用学者とは、権力に迎合し、学問的節操のない学者さんのことをいうそうです。
   政府の審議会委員になって政府の方針にそった意見をのべたり、政府に都合のいい調査結果をまとめたり…国会にいると、そういう学者さんが目につきます。

   政府の息が掛かれば、箔(はく)がつき、講演の数も増え、本も売れる。結局、お金のためなのでしょうか。

2011年11月20日日曜日

乱読のすすめ25-石井光太「遺体」

絵・金井英明










   きのう福島駅の書店でみつけ、帰りの新幹線で読んだのは、ルポライター石井光太さんの最新刊「遺体」(新潮社)。

   この八か月、何度も三陸の被災地に出かけ、まちの復興や事業者の再スタートをどうすすめるか、現地の方々からお話をうかがいました。

  そのなかには、家族を亡くした方もたくさんおられましたが、どなたもその死について、多くを語ろうとされませんでした。

2011年11月19日土曜日

乱読のすすめ24-三宅勝久「電力腐敗」

新人物文庫


   きょうは福島県議選、最終日。除染、全面賠償、原発からの撤退、が争点です。
   朝から福島市内を、応援演説でかけめぐります。

    先日、民主党のある議員が教えてくれました。

    東電福島原発の事故がおこるまえは、自民や民主などの国会議員が原発の視察にいくと、電力会社が近くの高級旅館で宴席をもうけ、飲めや歌えの接待をし、地元のお土産を持たせて帰したとのこと。
   原発マネーに抱きこまれていく、国会議員たちのあさましい姿が目に浮かぶようでした。

2011年11月18日金曜日

絵本のすすめ15-「レッド ツリー」

ショーン・タン/作、早見優/訳












   いい日もあれば、わるい日もある。

   きょうは「いい日でした」と、眠りにつければ、しあわせ。

  「どうして、きょうは、わるいことばかり重なるの。最悪~!」
   そんな気分で眠れぬ夜は…。

乱読のすすめ23-R・D・ウィングフィールド「フロスト警部」













   「フロスト警部シリーズを読んだことありますか?」…妻と同じ名前のU・淳子さん(東京)から、メールをいただきました。

2011年11月17日木曜日

乱読のすすめ22-井上ひさし「この人から受け継ぐもの」

岩波書店













   2010年4月9日、井上ひさしさんは永眠されました。

   「けっして裏切れないともだち」として、最後まで憲法9条にこだわった井上さん。
   かずかずの名言も残しました。

   一番有名なのは、「むずかしいことをやさしく、やさしいことをふかく、ふかいことをおもしろく」

   しかし、 「ふかいことをおもしろく」はなかなかむずかしい。たとえば、井上さんは、若い女性の存在不条理さを、つぎのように表現します…

2011年11月16日水曜日

国会議員の「品格」

絵・あべ弘士







  いっとき、「**の品格」という本がはやりました。
   あまりに世の中が乱雑になってきて、礼節や気品というものが見直されるようになったのでしょうか。

   もとより、国会議員に「品格」など期待されていないのかもしれませんが、きのうの参院予算委員会の総括質疑(NHK放映)での自民党議員の質問は、あまりに品位に欠け、聞くに耐えられないシロモノでした。

2011年11月15日火曜日

乱読のすすめ21-ジョン・ハート「川は静かに流れ」

早川書房










   アメリカは好きですか?
   TPPへの参加を強要したり、軍事基地を置いて居座ったり、日本を目下の子分のようにあつかうアメリカ。
  アメリカが好きですか? 

2011年11月14日月曜日

馬に犂(すき)を引かせて

大空町のカラマツ林(黒澤明の映画「夢」のロケ地です)











   きのうは北海道北見市で開かれた原発問題学習会によばれ、話をしました。北海道の泊原発は地震に弱い。泊がなくても、電力供給は足ります。廃炉をもとめて、運動を大きくしていかなければなりません。

   帰りの飛行機まで少し時間があったので、女満別(めまんべつ)空港ちかくの大空町を散策。11月半ばのオホーツクにはめずらしく、おだやかな陽ざしが大地をあたため、澄みきった青い空が遠くまで広がっていました。

   丘にあがって、写真をとっていたら、地元の農家のおじいさんと出会い、話しこみました。

2011年11月13日日曜日

絵本のすすめ14-「手ぶくろを買いに」

新美南吉、作 黒井健、絵 偕成社











   テレビドラマの名作「北の国から」のなかで、小学生のほたるちゃんが、きたきつねを餌付けしようと、毎晩、「るるるー、るるるー」と、森にむかって呼びかけるシーンがあります。

   ひょこり、草のあいだから顔をだす、きつね。

   あのきつねにも、こんな家族とのくらしがあったのかもしれない…。