2012年2月29日水曜日

映画のすすめ11-「ドラゴン・タトゥーの女」

ル―ニー・マーラー(リスベット役)








   最近、おもしろかった小説はなんですか?
   おもしろかった映画はなんですか?
   ― と聞かれたら、両方ともスウェーデンの作品、「ミレニアム1、ドラゴン・タトゥーの女」と答えるでしょう。

2012年2月27日月曜日

乱読のすすめ47-「北の国から」-2011「つなみ」


蛍(中島朋子さん)










   2月18日、札幌で「さようなら原発1000万人アクションIN北海道」がおこなわれました。その呼びかけ人の一人、脚本家の倉本聰さん。 人気テレビドラマだった「北の国から」の原作者です。
   「北の国から」シリーズは、2002年の「遺言 」で終わりましたが、倉本聰さんの頭の中では、ずっと物語は続いているそうです。タイトルは「北の国から」-2011「つなみ」。そのストーリーに魅かれました。

2012年2月25日土曜日

絵本のすすめ35-「よあけ」










   ユリー・シュルヴイッツ作、画の名作です(福音館書店)。
   解説はいらない。

   あさの森と湖の澄んだ空気をたっぷり吸った気分になります。

2012年2月23日木曜日

乱読のすすめ46-新自由主義の犯罪










   さいきん、また新自由主義が跋扈(ばっこ)しています。
   新自由主義とは、市場原理にもとづき、資本の自由を最大化しようというもので、人間よりも企業のもうけを大事にする考え方です。「小さな政府」論(官から民へ、公務員削減、規制緩和万能論)などもその一環です。貧富の格差を広げ、どん欲なマネー資本主義がリーマン・ショックを引きおこしたことで、新自由主義批判が強まりました。
   そういう気分のなかで誕生した民主党政権でしたが、野田内閣は新自由主義の方向にもどってしまいました。このブログでとりあげたファシズムやポピュリズムの根底にも、新自由主義復活のうごきがあります。

   本屋さんにも、ふたたび新自由主義礼賛書が並びはじめました。
   「もし小泉進次郎がフリードマンの『資本主義と自由』を読んだら」(原作、池田信夫、日経BP社)。2015年に小泉ジュニアの進次郎くんが総理になり、財政はたんした日本を救おうと、お父さんの意思をついで新自由主義「改革」をすすめるというマンガです。

2012年2月21日火曜日

じじ放談6-ギリシャやでぇ、おどしの経済学







   甲太郎
   「おつとっと、乙さん。また福笑いちゃんと一緒か。おお、可愛い服きせてもろて、ええなあ」
   乙松
    「どうぶつにふくをきせてはいけません…ちゅう、冷たい奴もおるけどな。こう寒いと、なんか着せたらな、かわいそうや」

福笑いちゃん







   甲太郎
   「そやけど、パンツまではかしたら、オシッコのとき、どうすんの?」
   乙松
   「ああほんまや。オムツも必要やな」

   乙松
   「ところで、きょうの新聞に、ナントカ大学の先生が、日本もギリシャみたいになるてゆうとったで」

2012年2月18日土曜日

絵本のすすめ34-「ほんとうのことを いってもいいの?」












   ある日、リビーは、うまれてはじめてママにウソをついてしまいますが、それがばれて、おしおきをされます。
   「これからは、ほんとうのことだけをいおう」リビーはちかいました。ところが、なんでもほんとうのことをいうと困った事態に…

2012年2月16日木曜日

乱読のすすめ45-天皇の吸いがら












   住井すゑさん(1902~1997年)が、長編小説『橋のない川』(新潮社)を書き出したのは56歳、いまの私と同じ年でした。
   被差別部落の問題を正面からとりあげ、天皇制についても勇気ある批判を展開した住井さん。創作は命がけだったといいます。

2012年2月14日火曜日

絵本のすすめ33-「どうぶつに ふくを きせてはいけません」










   さいきん、よくおもうことを、かわりに言ってくれる絵本に出会いました。

   「どうぶつに ふくを きせてはいけません」(ジュデイ・バレット文 ロン・バレット絵)

   なぜなら…やまあらしは とんでもないことになるし、

2012年2月12日日曜日

乱読のすすめ44-ポピュリズム ってなに?










   いまから七年くらい前でしょうか。テレビ朝日の「朝まで生テレビ」に出演したとき、私が「小泉さんの構造改革で苦しめられている人びとが、小泉さんを支持しているのは不思議だ」と発言したら、司会の田原総一郎氏が「あなたは、国民がバカだといいたいのか」と突っ込んできました。変ないい方をする人だなとおもいながら、 「 国民が改革の本質を知らされていない、ということだ」と応えました。
   事実、その二、三年後には、「構造改革」の本質が知れわたり、国民から猛反発を受けることになり、小泉さんは、政権を安倍さんに譲るかたちで、批判の矢面から逃げ出してしまいました。 
   ただ、田原氏がいった「国民がバカだといいたいのか」という言葉には、ずっと引っ掛かるものがありました。それはポピュリズムとはなにかを、問いかけるものだったからです。

2012年2月9日木曜日

じじ放談5-消費税の正体








    甲太郎
   「おつとっと、乙さん。それあんたとこのイヌか、かわいいなあ」
   乙松
   「ネコやがな。なまえは、福笑いちゃんていうねん」
福笑いちゃん







  甲太郎
  「紫式部みたいにべっぴんやなあ。ウチのばあさんの若いころにそっくりや。あのな、きのう、ダイモンとかいう議員がしゃべりよる消費税の学習会に行ってきたで」
  乙松
  「あいつの話は冗談が多いわ。もっとマジメにやれと云うといてんか」
   甲太郎
   「そやけど、消費税ちゅうのは、ほんまは『ふか・かち』税やて、むずかしいことも云うとったで」

2012年2月7日火曜日

被災地の悪代官<追記あり>




   福島県白河郡で40年間、酪農を営んできたKさんは、東電福島第一原発事故による出荷停止や風評被害に苦しみました。この間、牛を飢えさせるわけにはいかないと借金をして何とかしのいできました。
   先月20日に、ようやく東電から賠償金が振り込まれることになり、一息つけると思って銀行にいったら、なんと、日本年金機構(旧・社会保険庁)が、社会保険料の滞納分として賠償金の全額、約400万円を差し押さえ、口座は空っぽでした。

2012年2月5日日曜日

絵本のすすめ32-「砂漠の町とサフラン酒」


小川未明 作  山福朱実 絵
架空社











   絵画に音楽をかんじることはありますが、音楽的な絵本というのは、あんがい少ない。
   異色の作家、小川未明さんの「砂漠の町とサフラン酒」は、ちょっともの哀しいアラビア音楽の調べが聴こえてきそうな絵本です。

2012年2月3日金曜日

パチンコ業界から届いた「挑戦状」









   先日、被災地の調査を終えて国会にもどったら、一通の手紙が届いていました。
   差出人は、大手パチンコ・チェーン店で構成する業界団体(社団法人)。
   中身を読んで、これはどうみても「挑戦状」だとおもいました。

2012年2月2日木曜日

乱読のすすめ43-戦争をしない「新しい心」は可能か

「ヒューマン」 NHK取材班 
角川書店











   わたしたちの「心」のなかには、壮大な人類の進化が埋まっている。
   わたしたちの祖先が最初にもっていた「心」とはどんなものだったのか。

   往復の新幹線内で読了とはいかず、三日がかりで読み終えたのが、新刊「ヒューマン なぜヒトは人間になれたのか」(NHKスペシャル取材班、角川書店)。自分の祖先の心のなかが覗けます。さあ、人類全員のふるさと、アフリカの大地へ旅立とう…。

2012年2月1日水曜日

じじ放談4-内部告発するなら








   ご隠居・甲太郎
   「おつとっと、乙さん、また防衛大臣が変わったなあ。タナカ・シロウトちゅう名前らしいな」
   ご隠居・乙松
   「ちがうがな。直紀(なおき)さんや。奥さんの田中真紀子から一字もろたんやないか」
   甲太郎
   「真紀子さんのダンナかいな、気の毒に。内からも外からもボコボコにやられる星の下にうまれたんやなあ。そういえば、沖縄の宜野湾市長選挙に、防衛省の沖縄防衛局が選挙介入してたらしいで。共産党の赤嶺政賢議員が、内部告発をもとに国会で追及して、田中直紀大臣もタジタジやった。これは内閣全体の責任が問われる大問題やで」