2012年5月31日木曜日

乱読のすすめ54-「テレビ型」政治家


朝まで生テレビ









   きのう、廊下で民主党のK参院議員と立ち話。
   「テレビの討論番組に出ることになったんだが、オレ、短くもの言うのが苦手なんだな。いやなんだな」と苦りきった顔でいいます。
   たしかに、テレビ討論は言いたいことを短くまとめないと聞いてもらえない。私が数回でたことのある「朝まで生テレビ」などは、ちょっと長いと、すぐ割り込まれたり、司会の田原総一朗氏が無視して次の人を指名したりします。
   Kさんは、元自民党で衆院議員も経験した古株。質問のときは自分のペースで悠長にしゃべり、なかなか味があります。ただ本人も自覚されているとおり、テレビには向かない。
   しかし、かといって、テレビのコメントがうまい、「テレビ型」政治家に中身があるとは限りません。

2012年5月29日火曜日

絵本のすすめ41-ウェズレーの国

ポール・フライシュマン あすなろ書房











   「あの子ったら、かわいそう。いつもひとりだけ、はみだしてるわ」
   おかあさんが、そういった。
   「たしかに、あの子はういてるな」
   おとうさんは、そういった。…

2012年5月25日金曜日

ギャンブル好きの議員たち

映画 「カジノ」














   ロバート・デニーロ主演の映画「カジノ」は、1970年代のラス・ヴェガスを舞台に、カジノ利権をめぐるマフィアの野蛮な抗争をえがいた衝撃作でした。
  たしかに、いまのラス・ヴェガスは、この映画のような血なまぐさい事件は少なく、華美な一大観光都市のイメージ。マフィアの姿も表立っては見えないかもしれない。しかし所詮、賭博場は賭博場です。マフィアがグループ企業化しただけで、表の顔と裏の顔があるのは昔とおなじ。賭博場が犯罪の温床、環境破壊、教育への悪影響など、問題視される存在であることに変わりはありません。
  ところが、そんな賭博場を、どうしてもどうしても日本につくりたいという国会議員がいるのは、いったいどうしたことか。

2012年5月23日水曜日

じじ放談9-逆転の発想やで


乙松(左)と甲太郎(右)
福笑いちゃんと福太郎ちゃん
   
   甲太郎
   「乙さん、なんやその子ネコは?」
   乙松
   「見たらわかるやろ。福笑いちゃんに男の子が生まれたんや」
   甲太郎
   「そら、おめでとーさん。そやけど、一匹だけかいな?」
   乙松
   「将来不安のせいか、ネコも少子化の時代や」
   甲太郎
   「ところで、名前はつけたんか?」
   乙松
   「福太郎ちゃんや」
   甲太郎
   「福太郎ちゃんのためにも、明るい日本を残してやりたいなー」

2012年5月21日月曜日

憲法変えて、「動く政治」に?

ルノワール 牛飼いの娘










   インドでは、「物事は牛のように進む」といわれます。軽挙妄動して走りまわるくらいなら、鈍重でも確実な一歩を踏み出した方がいいという国民意識でしょうか。
   もっとも、昨年、インドの国会では、与党の大規模な汚職が発覚し、野党のきびしい追及で国会が空転。法案の成立が例年の4分の1以下に落ち込み、規制緩和を期待していた市場関係者から、牛のごとく「動かない政治」だと揶揄(やゆ)されました。

   いま日本の政治も、「法案成立率」が低いことを理由に、マスコミなどから「動かない政治」と批判されています。ただし、なかにはスリカエの議論もあることにご注意。

2012年5月18日金曜日

絵本のすすめ40-草のオルガン


金曜日の砂糖ちゃん 
酒井駒子 偕成社















   有名な、酒井駒子さんの絵本「金曜日の砂糖ちゃん」には、もうひとつ、かわいくてちょっとせつないお話がおさめられています。「草のオルガン」です。

2012年5月15日火曜日

ガリ版刷りは味がある

日本謄写芸術院会員作品
山形謄写印刷資料館蔵











   先日、経済問題の懇談会で山形へ行ったとき、山形ガリ版印刷資料館の事務局長である後藤卓也さん(中央印刷・社長)とお会いしました。
   印刷の電子化にともない、消えてしまったガリ版印刷(謄写印刷)。昭和の香りがただようガリ版印刷の文化を永久保存しようと、後藤さんはお父様といっしょに私財を投じて資料館を設立されました。文化というものは後藤さんのような地域の方々の地道な努力があってはじめて伝承されていくのだと感激しました。

   とにかく、ガリ版刷りは味がある。昭和の文化をただ懐かしむのでなく、惜しむ気持ちにさせる、そういう技術だとおもいました。

鈴木藤吉 作品










   そういえば、戦前の反戦新聞「聳(そび)ゆるマスト」も、ガリ版のザラ紙刷りだったとのこと(「聳ゆるマスト」小栗勉、かもがわ出版)。

2012年5月11日金曜日

乱読のすすめ53-なんのための強制ですか、橋下さん
















   9日の私のブログをみて、大阪にいる友人が、橋下徹氏のとんでもない映像が「Youtube」で公開されていると知らせてくれました。

2012年5月9日水曜日

湯浅誠の挑戦

絵 金井英明










   今日、久しぶりに反貧困ネットワーク事務局長の湯浅誠さんと会い、話をしました。新たな課題にチャレンジしようとする元気な姿をみて、ちょっと安心しました。

   じつは、4月13日付の朝日新聞(「耕論」)に掲載された、湯浅誠さんにたいする意地悪なインタビュー記事が気になっていたのです。

2012年5月6日日曜日

絵本のすすめ39-「綱渡りの男」













    高校生のころ、もっとも強い影響を受けた本は、大江健三郎さんの「厳粛な綱渡り」。戦後日本人の生き方やモラルについて深く考えさせられると同時に、タイトルの持つ冒険の香りに魅了され、万事、「綱渡り」気取りで、挑戦的な日々を過ごしたものでした。
  モーディカイ・ガーステイン作の絵本「綱渡りの男」(小峰書店)は、そういう若者の恐れを知らぬ冒険心をたんたんと描いています。ただし、綱渡りの場所は、ニューヨークの世界貿易センターのツインタワーでした。

2012年5月5日土曜日

じじ放談8―原発なんかいらんわい








   甲太郎
   「乙さん、とうとう日本の原発が全部止まったなあ」
   乙松
   「そや。42年ぶりのことらしい」
   甲太郎
   「このまま再稼働せんと、原発からの撤退を決断すべきやないか」
   乙松
   「ほんまや。可愛い福笑いちゃんに危ない未来を残すわけにはいかへん」

お昼寝中の福笑いちゃん