2013年3月5日火曜日

デフレって、ほんとう?

絵 鈴木周作さん









   1月に札幌の婦人集会でお会いしたある女性の方から「デフレだといわれても、物価が安くなっている実感がないのよ」といわれました。また被災地宮城県塩釜市の集まりでも「デフレどころかガソリン、灯油があがっている」という声が聞かれました。
  
   データ的には消費者物価全体は下がっているのに、なぜ私たちに物価安の実感がないのか。
   うちの事務所の丸井龍平秘書が、日本銀行や総務省の協力もえて、品目別の消費者物価指数の推移を調べてくれました。わかったことは、この間のデフレが、パソコン、電気製品(とくにテレビ、デジタルカメラ、洗濯機、冷蔵庫)などわずか19品目が前年度比で10%から40%も大幅に価格が下落したことによって引き起こされていたということでした。たしかにパソコン、テレビなどは電気店に行くたびに安くなったと感じていました。















   一方、食料品や灯油、ガソリンなど生活必需品の価格は下落どころかむしろ上昇しています。めったに買わないテレビがいくら安くなっても、毎日の食費が値下がりしないのではデフレの実感などあるわけがありません。
   経済は国民の実感から考え、分析すべきものだと改めておもいました。

   さらに安倍政権の円安誘導策で、輸入食料や原油の価格が急上昇し、小麦をはじめ食料、ガソリン、灯油などが値上がりしています。このままでは、賃金が上がらないのに生活物価だけが上がる最悪の事態になりかねません。